実演を終えて
岐阜市歴史博物館での実演を見に来てくださった皆様、
そして博物館の職員の皆様、本当にありがとうございました。
朝から夕方までずっと見てくれていた女の子、
インスタグラム見てます!と声をかけてくださった方、
和傘を夏休みの自由研究にしてくれていた小学生の子、
ふらっと博物館に立ち寄り和傘に興味を持ってくださった方…
たくさんの方にお会いする事が出来ました。
さらには日頃お世話なっている和傘の部品を作る職人さんたちや道具屋さんも見に来てくださいました。
事前に見に行くからねと言ってくださっていた職人さんはもちろん、
思いがけずお会いできた職人さんもいらっしゃって、実演中なのに話し込んでしまいました。
和傘に使う道具と材料でお世話になっている方が
「河合さんに会いに来たんだよ」と声をかけてくださり、
まさかそんな風に気にかけてくださっているとは思いもよらず本当にうれしかったです。
今年の夏は本当に暑くて、しんどいこと煩わしいことがあったりして、
気持ちの糸が切れそうになった時もありましたが…
大丈夫、まだまだできる。
心からそう思えた2日間でした。
もうすぐ秋が始まりそうな気配。
今まで以上に制作に励んで行きます。
展示の中には祖父と祖母が生きていた頃の和傘や資料がいくつか並んでいて、
同じ展示に私の和傘も一緒に並んでいるんだと思うと、胸が少し締め付けられる。
小さい頃はまだ何も知らなくて当たり前だった日常が、
大人になって理解が追いついた頃にはもう思い出になっていて、なんだか急に悲しくなる。
いつもあの場所に座って和傘を作っていた祖母はもういない。
いなくなって20年近く経つ今でも、こんなに鮮明に思い出せるのに。
もしもまだ生きていたら、祖母はこの事を喜んでくれるだろうか。
一度も会う事のなかった祖父は、私の和傘を見て何と言うだろうか。
おじいちゃん、おばあちゃん、今わたし和傘を作ってるよ。
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